有象無象
S5ではメガボーマンダの場への居座り性能に着目し、毒菱と組み合わせることでその崩し性能を大幅に底上げすることを主眼において構築を組んだが思ったような結果が残せなかった。
しかし、試行錯誤過程で生まれた有象無象の数々は公開に値するものだと感じたので供養の意味も込めてここに書き記す。
カプ・コケコ@エレキシード
エレキメーカー
臆病
173-×-106-126-96-192
(220-×-4-84-4-196+)
H-B
C
めざめるパワー氷+毒ダメージ1回でD4振りガブリアス確定
S
最速ゲッコウガ抜き
10万ボルト めざめるパワー氷 瞑想 羽休め
エレキシードコケコの記事でSをゲッコウガ抜きまで伸ばしているものが見当たらなかったので考案。毒菱さえ撒いておけば後出しスカガブを狩れるが環境の地面枠はグライオンとランドロスにシフトしていた。(ランドロスはスカーフ以外なら致命傷、グライオンは後出しに瞑想を合わせられれば突破可能)
展開が安定している反面、火力が乏しいポリゴンZのような印象。Zを消費しないことも差別点か。
カミツルギ@2分の1回復木の実
ビーストブースト
陽気
140-210-156-×-68-173
(44-68-32-×-132-228+)
H
回復効率最大の4n
H-B
特化メガガルーラのグロウパンチ+不意打ちを木の実込み確定耐え
H-D
無補正ウツロイドのパワージェム最高乱数2連以外耐え
S
準速メガボーマンダ抜き
A
余り
スマホ リフブレ 身代わり ハサミギロチン
鋼絡みのサイクルを強引に崩すために採用。
身代わりは様子見やギロチンの試行回数を稼ぐのに使える他、木の実との相性もよく身代わりと組み合わせることで擬似的な2耐えを実現する立ち回りを可能にした。
2分の1回復木の実には可能性を感じるので、考察を進めていきたい。
ポリゴンZ@ノーマルZ
適応力
臆病
191-×-99-156-96-147
(244-×-68-4-4-188+)
H
16n-1
H-B
Zテクスチャー後に身代わり+特化ミミッキュのじゃれつく+かげうち確定耐え
H-D
テクスチャー前C83ドヒドイデの熱湯を身代わりが最高乱数以外耐え
S
最速80属抜き
C
端数(+1適応力悪の波動でH252ギルガルド確定)
悪の波動 自己再生 身代わり テクスチャー
身代わり再生を両立させるため1WのポリゴンZを採用したかった。無効タイプがなく鋼に通ることを評価して悪の波動を採用。
ナットレイやマンムーにも通るのが強かったが、10万ボルト+れいとうビームの技範囲が欲しい場面も多かった。
努力値振りはテクスチャーのタイミングで後出されるミミッキュを想定したのだが不利対面でも積み技警戒で突っ張られることや、ミミッキュに身代わりのタイミングで呪われることも多く調整が役立つことはほぼ無かった。しかしそれらを加味してもこのポケモンは強くZ積み技の威力を感じた。
駄文ついでに昨季の総括を少し。
昨季はかなり早い段階から毒菱+ボーマンダの並びに着目し様々な構築を試したが最終的には積み+回復技を毒菱と組み合わせるという発想に落ち着いた。上記のカプ・コケコとポリゴンZを採用した構築で2000手前までは2度行ったものの回線落ちと負けによって2000に達成することが出来なかった。
勝ちきれなかった原因としてはギミックを盲信するあまり裏選出を十分に練ることが出ず不安定な構築になってしまったことと、終盤に増えたモロバレル、想像以上に多かったドヒドイデ、その他依然として構築に一体は採用されていた鋼枠や、地面枠で採用されていたランドロス及びグライオンの隆盛により毒菱が通らないパーティーが多く、またボーマンダが明確なメタの対象として認識されており動かしづらくなっていた等、シーズン終盤の環境に構築が合っていなかったことがあげられる。
しかし一方で普段使ってこなかったギミックに挑戦し、ボーマンダというポケモンを真剣に考察することが出来たのは今後の成長に繋がると信じているので、今シーズンこそは必ず結果を出して笑顔でサンムーンの環境を締めくくりたい。
Special Thanks
シーズン終盤に快くめざ氷コケコを貸してくださったわりばしさん
ルール
3戦ごとに休み、反省の時間を取る
連敗したら一旦休憩。深呼吸と水分、糖分補給
深夜潜れる日も23:30まで
6時間+仮眠または7時間以上の睡眠を取る
基本的にリアルを優先する、潜り終わった日に虚しくなるようなことにならないようにする
潜り終わりには必ず自分の成長を感じられるようにする
ラティ♂クチ♀ロトム炎
S4ではろくな結果を残せなかったので、そこそこ自信のあった軸をたたき台として公開。
@眼鏡
臆病CS
流星群 サイコキネシス シャドボ 10万V
始点。
環境に多く上からクチートをワンパンしてくる霊獣ボルトロスに対して強力な負荷をかけることが出来る。♀の方が流行っていたので天邪鬼が顔を覗かせ、あえて兄貴の方を採用。
火力が凄まじく2サイクル目から相手が受からなくなる展開が多く強かった。サイキネか流星を押せる場面でのラティオスは非常に強力。
@メガ石
意地HAベース
じゃれつく アイアンヘッド 炎の牙 不意打ち
可愛い。ラティオスと相性がいいメガ枠。
Sは85くらいまで伸ばしても良かったかもしれないが、いくらSを伸ばしても結局上からガルドに叩かれたので結局Hに降った。
アイへはじゃれを当てる自信があるなら、剣舞や岩技採用も一考の余地あり。
@2分の1回復きのみ
穏やかHBS調整
→実数値 156-×-138-127-143-125
努力値 244-×-84-12-20+-148
オーバーヒート ボルトチェンジ 鬼火 毒々
汎用性が高く鋼への受け出しが可能なクッション。H-Bラインはあーもんどさんという方のもの、Sラインはみゃすさんという方のものを参考にさせていただいた。ここにリンクを貼ることはしないので、気になる方は探してみてほしい(H-Bは汎用性を意識、Sは大体のレヒレを抜けることと重めのガッサを準速であれば抜けることを意識して、このお2人の記事をいいとこ取りさせていただいた。)
また、Cの調整先だが、このロトムのボルトチェンジ+ラティオスの眼鏡サイキネでH振りのみのカプ・レヒレが丁度確定のラインまで降っているのでS調整と合わせて、
ロトム上からボルチェン
→ラティオス出し
→水技をラティオスで受け
→ラティオスのサイキネでテテフを処理
という流れをとることができ非常に使いやすかった。この3体の並びにはレヒレがかなり刺さっており、ほとんどの相手が初手に水Zレヒレを投げてきたので上記の動きで幾体ものレヒレを闇に葬った。(残りをDに振るとピッタリ11nになるのも美しい。)
これだけではなく、耐久ポケモンに毒を入れたり鋼に合わせて裏に鬼火を当てたりとサイクルを有利に回すのに非常に役立ってくれた。
軸自体は悪くないと思うが取り巻きを詰め切ることが出来なかった。ラティオスクチートのサイクル性能が微妙なため、攻撃と防御のバランスをとるのが難しかった印象。
何かあればコメントまたは以下のTwitterまで
@someman_poke
トリックルーム
私がその技に出会ったのは、今からちょうど20ヵ月ほど前のことだったと思う。思えばそれからの日々は、まさにあっという間であった。朝食を摂ってすぐにトリックルームを貼り、学校から帰ってトリックルームを貼り、部活に疲れて足が動かなくなってしまった夜も、女に振られて眠れずに迎えた朝も、私はレートでトリックルームを貼り続けた。他の構築に浮気した日もあったが、そんな日々の中にあっても、私の頭の中からトリックルームという概念が消滅した日はない。なにより私はトリックルームの中でたくさんの思い出を手に入れることが出来た。勝利の歓喜も、敗北の屈辱も、盟友との出会いや別れでさえ、それらの感情は全てトリックルームの中で味わってきたと言っても過言ではない。私の青春はまさにトリックルームの中にあったのである。そして間もなく、私がはじめてトリックルームを貼ってから、3度目の秋を迎えようとしている。3度目の秋を実り多きものとするためにも、今思うところを書き残しておこうかと思う。
とはいえ、ただその技についての説明をするだけでは「トリックルーム」で検索することの下位互換になりかねないので、自分が先日触発された記事に示された価値観に則って、この技について再定義していこうかと思う。(文中における「この技」という言葉は全て「トリックルーム」と同義であるものとすふ。)
↓参考記事
この記事に示されている価値観をトリックルームに代入すると、トリックルームは「負けない動きと勝つ動きを同時に行うことが出来る」 技であると言える。例えば相手のボーマンダ軸に対して、相手の勝ち筋が「ボーマンダが竜舞を積み、上から高火力で全抜きを狙う」ものだった場合、こちらがミミッキュやポリゴン2などの行動保証のかかったポケモンでトリックルームを貼ることによって、相手の「上からの制圧」という勝ち筋を潰しつつ、こちらの「下からの制圧」というコンセプトを通しに行くことが出来る。これは、7世代で弱体化された電磁波を筆頭とした他のS操作手段と異なるトリックルームならではの強みだと考えている。
またトリックルームの圧力によって相手の行動を読みやすくなり、有利な択を押し通していきやすいことも挙げられる。これは選出段階においても同じことが当てはまり、高速低耐久のポケモンに対して、トリックルームを軸としたパーティーは選出段階でかなり強力な選出圧力をかけることが出来る。また、基本的にS関係が逆転し、縛りの概念も逆転することが多いため、相手の選出がサイクルに寄りやすい。それを手がかりに相手の裏を読んだり、相手の交代や、ターン稼ぎの悠長な行動に合わせて積み技を使うことは、単に積み技を使って強引に択を通しに行く場合に比べ、通る確率が高くなる。レーティングバトルは対戦数を重ねることが出来るため、たとえ短期的に目に見えた結果では現れずとも、少しでも可能性の高い択を選び続ければ最終的には結果として現れるように出来ている。そういった点で見れば、こちら側の勝つ動き(交代際の積み技やあるポケモンを薄めに見た選出)が通る確率を上げてくれるという側面においても、トリックルームという技の有用性はある程度存在しているのではなかろうか。
もちろん弱点も存在する。ターンに制限があるため、襷によって行動保証を得ているポケモンとの対面は例えそのポケモンを倒すことが出来たとしてもターンのロスとなり、終盤トリックルームが切れてしまった結果不利になることが多い。また、構築自体が中低速に固まりやすいので状態異常や挑発といった搦め手に弱くなってしまうことや、受け回しに対して別途明確な回答を用意しなければ、受け回しの構築に対しては安定しないことも、トリックルーム軸の弱点と言える。特に襷持ちのポケモンは、こちらが裏選出で臨んだとしても腐りにくく、また多くの構築に採用されているため要警戒である。
最後に7世代トリックルーム界の超新星とも言うべき、ミミッキュというポケモンの強さについても言及しておきたいと思う。比較対象としてポリゴン2、トリルエースとしてクチートを例にとって考察してみる。ポリゴン2の強さは、ダウンロードでCが上がった時の火力と、火力に努力値を降ってもなお複数回の行動保証を得やすいその耐久力にある。しかしダウンロードという技が基本的に相手依存であること、バシャーモが非常に重いため、バシャーモ絡みのギミックパーティー(バトン構築)に対しては非常にリスクの高い選択を迫られることなどのデメリットも多く存在した。そして何より大きかったのが7世代に入ってからのZ技の登場である。これによってポリゴン2は、メガ以外のほとんどの初手対面で、「相手がZを打ってこないのならまだトリルを貼るべきではなく、打ってくるのなら今トリルを貼るべき」という択が発生してしまう。基本的にトリックルームはターン制であるため、ポリゴン2が倒れるギリギリのタイミングで始動したいが、それではZ技のケアができない。Z技は全てのポケモンが打つことが出来るため、7世代に入ってからのポリゴン2は目に見えない択が非常に増えてしまった印象がある。ただ、それでもなおC上昇時の火力と耐久力には素晴らしいものがあったので、ポリゴン2は基本的には「勝つ動き」の方にシフトしたトリックルーム指導要員だと言える。
一方ミミッキュは、「負けない」範囲が非常に広いポケモンであると言える。耐久に関係なく一度の行動保証を得ることが出来、持ち物も自由、努力値もかなり自由度が高いため型が読まれづらい。そして呪いという技の存在により、バシャーモバトン、オニゴーリなど従来のトリルクチート軸が勝つには択と確率が非常に絡む構築に対してかなり楽に立ち回ることが出来る。火力のなさが欠点だが、先程述べた呪いや鬼火電磁波挑発といった多彩な補助技を持つため、起点にされづらい。さらに特性の化けの皮は先程述べたとおり耐久に関係ないので、Z技の択になりづらい。(皮を剥がれた後は、きあいのタスキなどの行動保証アイテムを持っていない限りはZ技を気にして立ち回る必要がある。)火力はない反面、戦える範囲の広さがポリゴン2よりさらに広いので、ミミッキュは「負けない」動きがしやすいポケモンであると言える。
何れにせよこれらの性質を理解した上で、自らの構築やプレイスタイルに合わせ、そのポケモンの強みを理解した上で使用するのが肝要だと考えている。
最近少し考えていることについて、長々と読んでくださりありがとうございました。
それでは皆さん、良いトリックルームライフを。
質問、ご指摘などは以下のTwitterまたはコメント欄まで
@someman_poke
S3使用構築 低種族値ペリクチミミッキュ
S3お疲れ様でした。今期もまた目標としていた2100を達成することは叶いませんでしたが、デフレとされていたシーズンの中で自己最高レートを更新し、2100への足がかりを掴むことが出来たという点では、手応えのあるシーズンとなりました。
準伝説がいない上に平均種族値が511というなんととも弱そうな構築ですが、よければどうぞご覧ください。
<構築作成の経緯>
今シーズンから解禁となり、6世代でも使い続けていて愛着のあるクチートを今期は使おうと決めていたので、クチートからスタート。Z技環境ではクチートが一発受けて返しの一撃で落とすという立ち回りは、安定しないと考えたので、トリルを貼ることを決意。トリル貼りとして現環境No.1の性能を誇るミミッキュを採用。呪いによって従来のクチート軸が苦手としていたオニゴーリやバシャバトン展開に抵抗できることも評価が高い。
ここで問題となったのがミミッキュの火力が足りないためにトリルターンが足りなくなってしまうことだった。そこで、ミミッキュトリル(化けの皮で攻撃を受ける)→トリルエース1を受けだし→トリルエース1が暴れる→トリルエース1が倒れた後にミミッキュ死に出し→トリル再展開→ミミッキュを切ってトリルエース2を死に出し→トリルエース2で〆
という動きをすることを考えた。これによって理論上は1試合に2度トリル展開することが出来、トリルターンが足りなくなることはほぼ無くなる。
ここでのトリルエースとしてクチートの他にクチートとの相性補完に優れ、同時選出がしやすいミズZぺリッパー、数値の高さで無理やり受け出すことができるカビゴンの2体を採用。ミミッキュ+クチートorぺリッパーorカビゴンを軸として、裏のポケモンを詰めていった。最終的には、裏メガ枠でかつ相手と1:1交換をとりやすいメガゲンガーを採用これにより先発ゲンガーで1:1交換、残り2体をミミッキュ+トリルエースで〆というルートを確立。
最後の枠には、電気の一貫を切ることが出来、構築単位で重いアシレーヌや鬼火ゲンガーを初手で誘い殺すことが出来るジメンZマンムーを採用して構築が完成した。
<個別紹介>
@クチートナイト
特性 いかく→ちからもち
性格 いじっぱり
実数値(努力値)
155-150-105-×-75-73
(236-252+-0-×-0-20)
H 残り
A ぶっぱ
S 同族意識で20振り
技構成
じゃれつく はたきおとす 不意打ち 剣の舞
帰ってきた嫁ポケモン。今期は炎の牙を採用した個体が多かったが後述するぺリッパーとの相性を考えてはたきおとす採用。他も6世代と特に変えず、オーソドックスな技構成とした。クチートミラーも終盤ではほとんどなかったので、これで良かったと思う。
ただ、この世代ではZ技の登場により行動回数の計算が難しくなったこととカバルドン、テッカグヤの増加から、選出できる機会は少し減ってしまった。
特性 ばけのかわ
性格 いじっぱり
実数値(努力値)
143-156-101-×-126-135
(100-252+-4-×-4-148)
H 16n-1
A ぶっぱ
B 端数
D 端数
S 最速70属抜き
技構成
シャドークロー 鬼火 呪い トリックルーム
この構築の核となるポケモン。基本的に種族値の低いポケモンで構成されている構築のため、トリルによるSサポートによって、周りのポケモン達の行動回数を稼ぐのが役割。
このポケモンには確実に2回行動することが求められているため、行動保証が最もかかりやすいきあいのタスキでの採用。耐久振り個体を使用していたこともあったが、余分な耐久が仇となる場面や、あまりにも火力が足りない場面が目立った。
Sを伸ばしている理由は、キノガッサの上から鬼火を入れるため。これによって、HPが1でも残っていれば、マッハパンチに受け出して鬼火を打つ立ち回りが可能になる。それで一試合拾うことが出来たので正解だと思った。
殆どの試合で選出し、このポケモンをいかに上手く動かせるかで勝敗が分かれる場面が多かった。
@ミズZ
特性 あめふらし
性格 ひかえめ
実数値(努力値)
165-×-121-161-92-86
(236-×-4-252+-12-4)
C ぶっぱ
技構成
ハイドロポンプ 波乗り 暴風 冷凍ビーム
軸となるZ枠でクチートとの相性抜群のトリルエース。ふざけ半分で採用したこのポケモンがここまで強いとは思わなかった。
カバルドンやランドロスの地震に受けだして裏に絶大な負担をかけていく。火力がないイメージが付き纏うぺリッパーだが、7世代に入ってC種族値が10強化され(85→95)、これによりC種族値がキングドラと並んだ(つまりトリルさえ貼ってしまえば、雨グドラとほぼ同等制圧力を誇る)。サブウェポンの暴風も雨下ならば必中かつ高火力のタイプ一致技であり、暴風→ミズZとうてばレヒレやギャラを乱数で飛ばせる。
とんぼがえりが欲しい場面も多かったが、それ以上に安定して打てる水技が欲しかったので波乗り採用。
予想の3倍くらい強かったので、ぜひ使ってみてほしい。
@ジメンZ
特性 あついしぼう
性格 いじっぱり
実数値(努力値)
191-200-109-×-95-104
(44-252+-68-×-116-28)
H 16n-1
A ぶっぱ
H-B 特化メガボーマンダ捨て身タックル確2
S あまり
技構成
かなり迷走を繰り返しながらたどり着いた地雷枠その1。電気に強い枠として、ヒートロトム、ランドロスなどを試した後に辿り着いた。
マンダ軸に出し負けにくく、構築単位で重いアシレーヌを初手で誘いながらなんどもジメンZで葬った。また、他の地面枠と異なり、複合タイプが飛行に有利取れるため、ランドロスやボーマンダといったメジャーな飛行枠の後出しを抑制することが出来る。Sを削った弊害は、レヒレの上を取れないことで、そこはなかなか不便に感じたので耐久をがっつり削ってSに割いてもいいかもしれないが、レヒレのSラインはかなり多種多様で、トリルを貼る貼らないの択になるのも煩わしかったので、思い切ってSを削った。結果としてキノガッサに上を取られて負ける展開が多く、耐久調整の生きる場面も少なかったことからSを伸ばすことも一考の余地があった。
@1/2回復きのみ
特性 くいしんぼう
性格 わんぱく
実数値(努力値)
238-141-125-×-152-51
(20-84-228+-×-172-4)
H 16n-2
A +6通常空元気で防御特化ポリ2確2
(状態異常時での+6空元気が防御特化ポリゴン2に対して最低ダメージ190~)
H-D 特化カプ・テテフフィールド補正サイコキネシス確3
B 余り(目安としては特化霊ランドの地震、補正無ガブの逆鱗確3、特化ガブの地震50%の乱2)
S 端数
技構成
空元気 地震or炎のパンチ 腹太鼓 リサイクル
地雷枠その2。調整をダメ計片手に練りこんだこともあってか、公開を躊躇うほどに環境に刺さっていた。
トリルエースとしてのカビゴンに呪いを採用するのはいささか遂行が遅いように感じたので、瞬間火力を重視して腹太鼓。ノーマル技には空元気を選択した。トリル下で腹太鼓をして、毒を打ってきた耐久ポケ諸共裏のポケモンを吹き飛ばす。
状態異常下でなくとも、腹太鼓後の空元気は意地鉢巻ガブの逆鱗を超える威力が出るため火力不足に悩まされたことはほとんどなかった。
なんども相手をなぎ倒し、3タテしてくれた重戦車で、本当に感謝している。
@ゲンガナイト
特性 のろわれボディ→かげふみ
性格 おくびょう
実数値(努力値)
135-×-101-222-115-200
(0-×-4-252-0-252+)
技構成
シャドボ ヘドロ爆弾 トリックルーム 道連れ
地雷枠その3。当構築唯一の600属であり、クチートと並んで長い時間を共に戦ってきた相棒枠。7世代に入り、道連れの弱体化が発表された当初、一時期注目を浴びていたトリックルーム採用。これにより高い確率で1:1交換を狙うことが出来るばかりか、舞ってきたギャラドスやボーマンダに対して、トリルを展開しながら1:1を取る立ち回りも可能で、本当にこの構築にマッチしていたと思う。
浮遊没収により耐久に降る意義が薄くなったことや、道連れを一撃で決めやすいようCS極振り。火力のお陰で勝てた試合も多かったので良かった。
カバルドン対面はシャドボ安定(池沼)
<雑感>
使い方に慣れればかなりパワフルで、こちらにしか見えていない勝ち筋を通して勝つことの出来る試合が多かった。ただ、一手間違えるとそのまま負けに直結しかねないので、難しい構築であることも感じた。
最終日にレートを順調に上げていたのだが、250下相手に痛恨のプレミを噛ましてレートを献上してから冷静さを欠いてしまい、ズルズルと溶かしてしまった。
ただ、今シーズン初めて2100が一瞬見えたので、もし来期も潜れるならば2100目指して頑張りたいと思う。
Special Thanks
ふたばくん(シーズン序盤に構築相談に乗ってもらった)
最高2071 最終19xx
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@someman_poke
QRレンタルチーム
https://3ds-sp.pokemon-gl.com/rentalteam/BT-45A7-8475
気軽に使ってみてください。
(ただ、QRの仕様を理解している相手との対戦ではカビゴンのメインウェポンが恩返しor八つ当たりではないことを見切られる可能性があるので、本気で潜るなら自分で育成することをおすすめします。)
また聞いてくだされば、立ち回りや選出などお教えするので、気軽にコメント欄やTwitterまでお越しください。
宗教性とカリスマ性が著しく欠落した聖書のような何か
突然ではあるが、一つ読者の皆さんに問いたい。人は何故己の筋肉を鍛えようと思うのだろう。例えば体育会系の部活に所属しているなどの理由で、自らの競技力向上のため筋力の増加を図る人がいる。また、恋人の前でその服を脱ぐ日を夢見て筋トレに勤しむ人も一定数はいると思う。しかし、本当にそれら直接的な理由のみによって、人は己の肉体を痛めつけ、破壊し、自らの行動に制約を加えることができるのだろうか。これは筋肉に限らず他の様々な行動に対しても、同じような疑問がつきまとう。人は時折一文の得にもならない人助けをしたり、投げ出したくなった本を読みたくもないのに我慢して読み切ったりする。そこに直接的な利益はほとんど発生していない。それら不可解な行動について、一つの解釈を提示させていただきたい。それは、自己承認という概念である。自己承認とは自分自身を認めることであり、しばしば自信を持つという表現をされることもある。
人は自分に対して自信を持ちたいが故に、己を鍛え、自身との対話の中で自信を掴み取るのである。
また一方で、この自己承認の対称に存在するのが他者承認である。これも、文字通り他者から認められるということであり、これは人間が社会を形成する上で必要不可欠な、殆ど本能的な欲求である。人から認められたい。それは充分自らを制限する理由たり得る。
しかし、話を筋トレに戻せば筋力トレーニングをすることで他者からの承認が得られるケースはかなり稀である。腹筋をどれだけ鍛えていても、服を脱がない限り肝心の腹筋は姿を現さないのだからこれは当たり前の話だと思う。
そこで想像してみてほしい。今、1人の哀れなオタクが、綺麗な女性に話しかけられたとする。オタクは自分に自信を持つことが出来ず、おどおどし、殆ど意味のある発言をすることが出来ない。では、そのオタクの腹筋がとても綺麗に割れていて、オタクはそのことに絶対的な自信を持っていたと仮定するとどうであろう(そんなオタクがこの世に存在するかは置いておいて)。オタクは、初めは確かにおどおどするかもしれない、が、自分に自信を持ったオタクは、持っていないオタクよりは、心に余裕があり、ちゃんと日本語を喋り、もしかしたら苗字くらいは聞き出すことができるかもしれない。ここに挙げたのはかなり極端な例かつ、想像に依存する部分も多いが、自分が述べたいのは自己承認を得ることが、他者承認を得る手がかり、助けとなるということである。女性の例だけではなく、オタクがクラスにいるケースも想像すれば、自信のあるオタクの方が、自信の無いオタクより友達ができる確率が高いことは、自明の理だろう。筋トレに話を戻せば、目に見える変化を間接的に起こすため、目に見えない部分にこだわりを持つことが、筋トレをする目的の一つであると結論づけることが出来ると思う。筋トレは直接的には他者承認に繋がらないかもしれないが、筋トレを通じて、自己に自信を持つことで、他者からの承認を得やすく、また、自己を承認することで一定の満足感を得ることが出来る。
他者からの承認を得るためだけに、自己承認を求めるような書き方になってしまったが、自己承認というのはそれだけで、一定の満足感を得られるし、世界の見え方も随分と変わる。自分に自信を持ててさえいれば、たとえ他者から認められなくても、幸せであろうと思う。
ここまで書けば、察しのいい読者にはもう私の本当に言いたいことが分かってしまったかもしれない。今のポケモン界は他者承認至上主義に陥りつつあると考えている。
世界中の人々と手軽に対戦することが出来、レートという数字によって、明確に自らの実績が形となるシステム、Twitterの普及による、他のポケ勢との繋がりやすさ。これらにより、ポケモンというゲームは以前より遥かに他者からの承認を得ることが容易となった。ポケモンというゲームは本来、自己承認のためのゲームであった。好きなポケモンと物語の中で戦い、共に成長し、ゲーム内に設定された強敵を倒してチャンピオンになる。ここに他者からの承認が入り込む余地はほとんど無い。しかし、PGLが発達し世界中の人々との対戦システムが設備された今、ポケモンは自己承認ではなく、他社からの承認を求める世界となり、その風潮は加速していった。人々はTwitterのアカウントを作り、そこで自身が達成したレートという名の数字を公表し、結果を出した構築を公の群衆達に晒すことで他者承認の欲求を満たそうとする。ここで他者承認の持つ最大の落とし穴が、その姿を現した。それは、その欲求にほとんど際限がないということである。他者承認への欲求は膨張を続け、人々はまるで見えない他者からの承認に追いかけられるかのようにしてレートに潜り続け(これが義務モンの正体ではないか)、自らを承認してくれる限られたコミュニティの中で大胆な発言を繰り返し(所謂鍵アカである)、時には自己承認を目指す人々を頭ごなしに否定(マイオナが叩かれる風潮)する。そして、その中でまた誰かが優れた結果を残すことで、この他者承認の無限スパイラルはどんどん増大していく。
しかし、そんな風潮が長く続くことに耐えられない人々が出てきた。彼らはレート至上主義という名の他者承認至上主義に嫌気がさし、ポケモンというコンテンツから離れていった。本当にもったいないことだと思う。
そろそろまとめに入ろう。自分は、他者からの承認を求めることを悪いと言っている訳ではない。むしろひたむきに勝利を目指す人々の姿は、周りの人にも勇気を与えたり、そうした人々がコンテンツを成長させていっていると思う。ただ、レートを義務のように感じて、ひたすらに潜り続けることに疲れてしまったならば、また昔のように、自己承認を求めてみるゲームのスタイルに戻ることも、悪いことではないのだと思う。使いたいポケモンを使って、自分の中で目標としているレートを目指すことは、決して逃げではない。「昔ポケモンをやっていた頃のキラキラした気持ち」というのは、きっと自己承認のことなのだから。
この記事は、今のポケモン界に警鐘を鳴らすなどといった大それたものではなく、また、高レートを目指す人々のいかなる姿勢及び主張を批判するものではありませんが、こういう考え方もあるということを知っていただくことが出来れば、思い上がりは重々承知の上で、身に余る喜びです。
ご意見、ご感想は以下のTwitterまたはコメント欄まで。なお、こちらとしてはあまり議論する気はありませんが、言われたことについては、きちんと対応させていただきます。
@someman_poke
参考文献
山竹伸二『認められたいの正体』
今後の活動について
春は出会いと別れの季節。皆様いかがお過ごしでしょうか。単刀直入に申し上げますと、私めんがぁはこれより1年半、ポケモンというゲームに対して今まで程打ち込むことが出来なくなります。
といっても、全く触らなくなるわけではなく、自分の中でポケモンというゲームに割く時間や労力を減らすという形にしようと思っています。
理由はいくつかありますが、最も大きな理由は、所属している部活とその競技に対して今まで以上に真摯に向き合うべきだと思ったからです。団体競技を行う部活に所属し、先輩方を差し置いて、大切な試合や、練習で使って頂いている身として、自らのプレーに対してきちんと自身で責任が取れることができるようになるまでは、自分の全てを競技に捧げるべきだと思っています。また、先輩方がいなくなり、最上級生となった際に、本気で上を目指す同学年のチームメイトに対して、競技よりもゲームの方に重きが置かれているという自分自身の心がけが負い目となることも本意ではありません。一年半後に自分の部活の最後の大会が終了し、それがどのような形であれやり切ったと思えるだけの真剣さで競技に取り組むために決断しました。
自分の心境の変化的な意味合いが強く、どれほどポケモンに割ける時間が減ることになるのか、今はまだ分かりませんが、こうして記事にして白日に晒さぬ限り、またずるずるとポケモンを続けてしまうと思って筆を執りました。
皆様には今後とも、一ポケモントレーナーとしてのめんがぁと変わらず接して頂ければ幸いです。